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こんにちは!メンタルコーチの清瀬淳です。
本日は、多くの方がスピリチュアルな側面から関心を持つ
「インナーチャイルド」について、
心理学、脳科学とスピリチュアルの視点を融合させてお話できればと思います。
まずスピリチュアルはとりとめのない世界です。
玉屑混交の世界で、たとえばハワイの癒やしの技術であるホ・オポノポノや瞑想から宗教性を除いたマインドフルネス、現在ムーブメントになっているヨガのように科学的にも効果が検証されているものがあります。
一方でまったく無意味なものもたくさんありますし、中にはむやみに入って行かないほうがいいものも少なくありません。
その一つがインナーチャイルド。
この仕事をしていて、お客さまからよく言われるのが、「メンタルコーチとかインナーチャイルドとかいうワードを聞くと『スピ系』だと思ってて・・・」という言葉。
私自身をスピ系の人間だと思って、メンタルコーチングを受けることをためらっていたというのです。
とどのつまり胡散臭いと思っていたそうです(笑)
まずはその誤解を解いていきたいと思います。
「スピ系」という言葉は、「レトロ風」や「ヴィンテージ風」といった用語と似ており、はっきりとした定義が存在しない言葉です。
私のクライアントが時々苦笑いを浮かべながら言う
「『スピ系』だと思っていた」「胡散臭い」「怪しい」という
「スピ系」は、元々の「スピリチュアル(精神的な、霊的な)」
という意味に加え、「目に見えないもの全てを信じ込む、
ちょっと変わった人」といったニュアンスが
加わっているように感じられます。
実際に「スピ系」で検索してみると、出てくる関連キーワードには「スピ系 厄介」「スピ系 怪しい」「スピ系 胡散臭い」といった否定的な表現が並びます。
スピリチュアル業界の人々は多くの場合、「精神世界」という意味でスピリチュアルという言葉を用いますが、
現状では「オーラがどうの、チャクラがどうの、宇宙からのメッセージがどうのと、少し風変わりなことを語り、
現実から逃避しているかのような人」という、
あまりポジティブでない社会的イメージが強いようです。
正直なところ、わたしも以前はすごくそう思っていたので、お気持ちはよくわかります。
では、本題。
これの答えは、YESでもあり、NOでもあると思います。
「スピ系」という用語は、その使用方法において、
明確な線引きが存在しないため、人によって異なる解釈をされることが多いです。
一部の人々はこの言葉をスピリチュアルな実践や信念を指すために用いる一方で、他の人々は心理学的な概念としてこの言葉を使っています。
このように、インナーチャイルドヒーリングを行う専門家の中には、自らを明確に「スピリチュアル」と位置づけている方もいれば、より科学的な心理学の枠組みの中で作業をしている方もいます。
インナーチャイルドは心理学から派生しているものの、
精神医学で正式に採用されている言葉ではありません。
一方でスピリチュアルの世界では、漠然と『子どもの頃の記憶』であったり、『幼少期の素直で純粋な自分』のように扱われています。
しかしスピリチュアルの一端としてインナーチャイルドを
興味本位で覗き込むことは到底おすすめできません。
なぜなら幼児期から現在まで引きずっている、
ネガティブな人格形成の源となった小さな頃の体験、
心の奥底に潜む恐怖やトラウマと直面することに
なりかねないからです。
インナーチャイルドと会うということは、
今やすっかり忘れ去っていたはずの、
過去に親から虐待されたり、周囲からひどいイジメに遭ったりして苦しんでいた当時の記憶をまざまざと蘇らせるということです。
ジョン・ブラッドショーというアメリカの著名な学者が
この用語を普及させ、彼の著書
「インナーチャイルド 本当のあなたを取り戻す方法」
は、心理療法の一種である交流分析をベースにしています。
このことから、インナーチャイルドという概念が心理学における深い根拠を持つものであることがわかります。
しかし、時間が経つにつれて、スピリチュアルな領域でもこの用語が採用されるようになりました。
あまり言いたくはありませんが技術もないただの素人ができるくらい簡易的に広がり、間違った療法、アプローチをして
クライエントにさらに問題を抱えさせてしまうセラピストの方も多くいます。
インナーチャイルドに関する理解は多岐にわたります。
例えば
・幼少期に受けた心の傷、
・家庭環境に起因するトラウマ
・子ども時代の思考パターンや習慣
・あるいは幼年期の記憶や感情
さらにはその時期に形成された心の中の人格といったものまで含まれます。
これらの定義は似ているようでありながら、
それぞれ微妙に異なります。
大きく分けて、インナーチャイルドを
「幼少期の体験によって出来たトラウマ」と見なす考え方と、
「幼少期の経験により獲得した信念形成パターン」
と見なす考え方の二つがあります。
前者は文字通り「傷ついている」存在を指し、
後者はそのトラウマ体験から産まれた思考パターン
という視点です。
インナーチャイルドを癒す方法について探していると、
「インナーチャイルドヒーリング」「インナーチャイルドワーク」という記事や用語に遭遇することがあります。
これは、セラピストやカウンセラーが提供する退行療法
(例えば催眠療法などを用いて過去の出来事に立ち返るプラクティス)を指し、幼少期に受けた精神的な傷を癒すことを目的としています。
このような「インナーチャイルドヒーリング」「インナーチャイルドワーク」というアプローチは潜在意識に残存するトラウマの解放に
有効であるとされている一方で、
催眠に抵抗を感じる人やスピリチュアルな実践に対して懐疑的な人には適さない場合もあります。
このような背景があるため、「インナーチャイルドヒーリング」や「インナーチャイルドワーク」は、その効果に関して個人差が大きいとされ、一部の人には効果が見られないこともあるのです。
多くのクライアントから聞く話に、「インナーチャイルドヒーリングやインナーチャイルドワークを試したけれど、劇的な変化は感じられなかった」という話をききます。
このような体験が、いわゆる「スピ系」アプローチへの慎重な態度の背景にあると思われます。
しかし、スピリチュアルや心理療法の効果は個人差が大きく、特定の方法が自分に合っていれば、それによって大きな恩恵を受けることもあります。
そのため、「インナーチャイルドヒーリング」や「インナーチャイルドワーク」に興味を持ったら、試してみる価値はあると言えるでしょう。
スピリチュアルな概念や実践は、しばしばさまざまな宗教や哲学の要素を取り入れ、独自の解釈を加えて構成されることがあります。
「風の時代」や「ライオンズゲート」などの概念も、
それらが占星術に由来するとされているものの、
その根拠や効果については科学的な裏付けがない場合が多いです。
これらのテーマは、スピリチュアルなコミュニティ内で
人気がありますが、具体的な出典や効能については
曖昧なままであることが少なくありません。
一方で、仏教の厳格な修行法である「千日回峰」は、
その過酷さと精神性で知られています。
この修行は、比叡山で行われ、修行僧は千日間にわたって山道を歩き、祈りを捧げ続けます。
この過程で、極限状態の中での「堂入」という荒行が行われ、これは非常に困難で危険を伴うものです。
この修行を完遂した人は「大阿闍梨」と尊称され、その精神的な達成は高く評価されます。
彼の残した言葉で
「世間でいうところの幽霊というものは存在する。でも、人間は自分の人生ですら思うようにいかないもの。そんなところに鼻を突っ込んでどうするの」
シンプルですが、至極です。
本当の魂の世界とはこういうものです。
大阿闍梨光永覚道さんの言葉には、深い洞察が込められています。
幽霊や霊的な存在についての言及は、
人間の日常生活や精神的な成長とは異なる次元の話であり、私たちが日々直面する現実とは異なる側面を示しています。
彼の言葉は、私たちが目の前の人生に集中し、自己の成長と向き合うべきことを示唆しています。
これらの例から、スピリチュアルな概念や実践が多様な源泉からインスピレーションを得ていることがわかります。
しかし、それらを取り入れる際には、元の教えの厳密さや真意を理解し、尊重することが重要です。真の精神性や霊性を探求するには、深い理解と慎重なアプローチが求められます。
ここで私のアプローチについてお話ししましょう。
私は、自らを「スピ系」のカテゴリーには分類しません。
私の専門は神経系の反応をベースとした脳科学や心理学であり、私のインナーチャイルドワークは、心理学、脳科学、生理学の厳密な理論に基づいています。
しかし、これまでに心理学だけでなく、脳科学、生理学、AI工学、量子力学、哲学、仏教など、様々な分野の知識を先生をつけて学んできました。
これらの経験から、スピリチュアルの要素にも科学的に正しい効果と価値があることを認識しており、一概に「スピ系=非科学的」とは考えていません。
特に、「インナーチャイルド」という概念に関しては、幼少期の経験が形成する思考パターンという観点からアプローチしています。
私は、インナーチャイルドを身体の防衛反応から起こる神経反応と捉え、体に蓄積された記憶や感情が、私たちの現在の振る舞いや反射的な反応にどのように影響しているかを探求しています。
私のインナーチャイルドワークでは、従来の退行療法や催眠療法とは異なるアプローチを取ります。
私はクライエント自身が自分で自分を整えられる力を持つようになるための技術と知識を提供します。
具体的には、現在の感情や出来事から潜在意識に残る未消化の感情にアクセスするための方法を開発しました。
これにより、クライアントはカウンセラーやセラピストに依存することなく、自らの内面を癒し、成長することが可能になります。
結論として、インナーチャイルドという概念は「スピ系」に限定されるものではなく、心理学的なアプローチにおいても深い洞察と癒しの可能性を秘めています。
私の目指すのは、科学的根拠に基づいた学問的理論と、スピリチュアルな観点からの洞察を統合し、個々のクライアントが自身の内面と向き合い、生きやすさを手に入れることを支援することです。
興味があれば、ぜひ私の提供する無料の電子書籍をご覧いただき、この旅の第一歩を踏み出してみてください。
※直接的なインナーチャイルドワークではないアプローチになりますのであしからず。
記事の著者 清瀬淳
メンタルコーチ、パーソナルトレーナー、
オンラインビジネスコンサルタント(動画広告、LP制作)
ダイレクトレスポンスマーケター
心理学、脳科学、生理学を深く学び
独自のメソッドを開発。
10代に清瀬を悩ませた精神疾患、
さらにベーチェット病という
難病にもかかるが克服。
そうした困難を乗り越えた経験を元に
セルフコーチングメソッドを開発。
現代社会で生きる人々が自分らしく生きるための
心と身体とビジネスの知恵と方法を伝えている。
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